ニュース

【ニュース】ChatGPTの広告が89か国に拡大 — 日本では6月から開始、広告が出るプラン・しくみ・プライバシーを徹底解説

· 約6分で読めます

OpenAIは2026年10月21日、ChatGPTに表示される広告を新たに26か国へ広げ、対象国が合計89か国になったと発表しました。ロイター通信などが報じています。

日本でも、ChatGPTの広告は2026年6月からすでに始まっています。「最近ChatGPTで広告を見るようになった」という人もいるかもしれません。この記事では、今回の拡大の内容に加えて、広告が出るしくみ、どのプランなら広告が出ないのか、プライバシーはどう守られるのかを詳しく解説します。

3行でわかる今回のニュース

  • ChatGPTの広告を26か国追加し、合計89か国に(日本は6月から導入済み)
  • 広告が出るのは無料プランと低価格の「Go」プランのみ。Plus・Pro・Enterpriseは広告なし
  • 広告を出したことがある企業は10万社以上。広告事業は年間10億ドル規模に

今回追加された国

報道によると、今回の拡大には次の国々が含まれます。

  • 中南米(14か国):アルゼンチン、チリ、コロンビア、ペルーなど(メキシコとブラジルは導入済み)
  • その他の地域(12か国):ナイジェリア、南アフリカ、セルビア、ウクライナ、カンボジア、バングラデシュ、パキスタンなど

なお、OpenAIは26か国のうち11か国の名前しか公表していません。

ChatGPT広告のこれまでの流れ

ChatGPTの広告は、2026年に入ってから急速に広がってきました。広告業界のニュースサイト「PPC Land」がまとめた経緯は次のとおりです。

時期出来事
2026年1月アメリカで、無料・Goプランの成人ユーザー向けに広告のテストを発表
2026年2月アメリカで広告の試験運用を開始
2026年5月アメリカのすべての企業が、自分で広告を出せる「Ads Manager」を開放
2026年6月22日日本と韓国で広告を開始
2026年8月メキシコ・ブラジル、ヨーロッパ31か国、インドへ拡大
2026年8月末広告事業の年間収益ペースが10億ドルに到達
2026年9月東南アジア7か国と台湾へ拡大
2026年10月21日26か国を追加し、合計89か国に

わずか1年足らずで、世界の主要な国のほとんどに広がったことがわかります。

広告はどんなふうに表示される?

「会話の内容」に合わせて表示

ChatGPTの広告は、検索エンジンのように入力したキーワードそのものではなく、会話の流れ(文脈)に合わせて表示されるしくみです。

たとえば、マラソンに向けた食事の計画をChatGPTに相談していると、食料品の宅配サービスの広告が表示される、といったイメージです。

回答とははっきり区別される

OpenAIは、広告には「広告」とわかるラベルを付け、ChatGPTの回答とは分けて表示すると説明しています。また、広告がChatGPTの回答の内容に影響することはないとしています。

広告主のAIと話せる「スポンサー付きエージェント」も

アメリカでは、広告をクリックすると、その企業のAIエージェントと別の会話で話せる「Sponsored Agents」のテストも始まっています。会話には、広告主のエージェントであることがわかるラベルが付きます。

広告が出るプラン・出ないプラン

プラン広告
無料プラン表示される
Go(低価格プラン)表示される
Plus表示されない
Pro表示されない
Enterprise表示されない

広告が気になる人は、Plus以上の有料プランに切りかえるという選択肢があります。

プライバシーはどう守られる?

ChatGPTには、仕事の相談や個人的な悩みなど、さまざまな内容が入力されます。広告に使われるのが心配だという人も多いでしょう。OpenAIは、次のような方針を示しています。

  • 会話の内容を広告主に共有しない
  • ユーザーのデータを販売しない
  • 広告が回答の内容に影響しない

また、2026年1月の発表では、次のような配慮も約束されていました。

  • 18歳未満のユーザーや、未成年と推定されるユーザーには広告を表示しない
  • 健康、心の健康、政治など、デリケートな話題の近くには広告を表示しない

ただし、今回拡大した国々でこれらの方針がそのまま適用されるかどうかは、今回の発表では改めて説明されていません。

なぜOpenAIは広告を広げるのか

AIの運営には莫大なお金がかかる

ChatGPTは週に12億人以上が使っていると言われる巨大なサービスです。AIを動かすには大量のコンピューターと電気が必要で、利用者が増えるほどコストもふくらみます。

利用者の多くは無料プランを使っているため、無料ユーザーからも収益を得る手段として、広告がとても重要になっています。

上場に向けた収益力の強化

報道では、今回の拡大は将来の株式上場を見すえた収益強化の一環と見られています。ライバルのAnthropicが上場に向けた手続きを進める中、OpenAIにとっても「稼ぐ力」を示すことが重要になっています。

私たちにどう関係する?

無料でChatGPTを使っている人

今後、広告を目にする機会は増えていくでしょう。次の点を意識しておくと安心です。

  • 広告とAIの回答を区別する:広告は企業がお金を払って表示しているもの。AIの「おすすめ」と混同しないようにしましょう
  • 大事な判断は自分で調べる:広告で見た商品やサービスを選ぶときは、ほかの情報とも比べてから決めましょう
  • プライバシー設定を確認する:設定画面で、データの扱いや広告に関する項目を一度見ておきましょう

企業・お店の人

ChatGPTは、新しい広告の出し先になりつつあります。「AIに相談している人」は、何かを買う・決める直前であることも多く、広告主にとっては魅力的な場所です。日本でもすでに広告を出せる状態になっているので、検索広告やSNS広告に次ぐ選択肢として注目されています。

よくある質問

Q. 日本でも広告は出ている?

はい。2026年6月22日に日本と韓国で広告が始まったと報じられています。

Q. 広告を消す方法はある?

Plus以上の有料プランでは広告が表示されません。

Q. 自分の会話の内容が広告主に知られる?

OpenAIは、会話の内容を広告主と共有しないと説明しています。気になる場合は、プライバシーポリシーや設定画面を確認してください。

編集部の見方

検索エンジンもSNSも、「無料で使える代わりに広告が出る」というしくみで成長してきました。ChatGPTも、同じ道を歩み始めています。

ただ、AIチャットには、検索やSNSとは違う難しさがあります。人はAIに、検索よりもずっと深い悩みや個人的な事情を打ち明けるからです。広告による収益と、利用者の信頼をどう両立させるのか。OpenAIの約束が本当に守られるかどうか、これからも注目していく必要があります。

出典

#OpenAI#ChatGPT#広告